彼女の存在の有り難み
彼は、積極的に彼女の悪口は言いませんでしたが、そんな話が同僚内で出ても、嫌な顔ひとつせず聞いていました。
私達の仕事は、男女の差がない業務で、
男子も女子も基本的には同じ仕事をし、
お給料も男女差はありません。
出来高制に近い給料体系で、年配の男性でも、
仕事が出来なければ、お給料はあがりません。
そんな職場で、女子達は日々仕事に追われ、
バリバリと働く事が、良い事とされていました。
寿退社していった彼女の事を振り返ってみると、
そんなめまぐるしい職場の中で、どんくさいながらも、
その天然ぶりが、癒しになっていたのではないか…
と気づいたのです。
もちろん彼女の人柄もあるんでしょうが、
みんながバリバリと仕事だけ頑張っている職場には、
同僚を思いやる気持ちがなかなか生まれません。
彼女の様な「仕事が出来ない」女の子は、
自分達のワーカホリック気味の毎日に、
黄色信号を灯してくれる存在だったんだ…と、
気づかされました。